*Just the Way You Are* ~はみ出し者の旅~

サッカー、音楽、旅などについて書いてます。遠回りの人生の中で感じたことを只々、綴っています。お問い合せはフォームより。

【日本サッカーの未来】 Vol.2 「大島僚太」 Ryota Oshima

 

 

 

 第2回目の今回は、川崎フロンターレ所属のMF大島僚太選手を取り上げます。
僕自身、フロンターレサポーターなので、Jで一番試合を観ているのがフロンターレです。1度は、A代表にも召集されて、初キャップを飾りましたが、あの試合だけで、たった1試合で彼の能力を判断しないで、再び使って欲しいという気持ちが大きいです。

1年前、前の記事で取り上げた、中島翔哉選手らと共にリオ五輪の代表の主力として戦った選手です。結果を残すことは出来なかったですが、アジア予選から本戦までほとんどの試合を観ましたが、僚太はあの年代のチームで一人飛びぬけた存在で、別格のプレーをしていました。アジア予選の中であまり良くないゲームがあったのも事実ですが。本戦では一人別格だった、これは試合を観た見た方の多くが感じたのではないでしょうか。

 

・ 目次

 

 

 

 

 

所属する川崎フロンターレでの立ち位置


 僚太は、静岡学園から川崎フロンターレに入団してから、コンスタントにゲームに出ています。リオ五輪の年代の中では、トップクラスの経験があります。それも優勝争いをするチームの中で主力として戦っているのです。僚太がいるのと、いないのではフロンターレのサッカーが変わってしまうほど重要な選手です。その実力と期待が今季から背負っている背番号10に表れています。

 

 

ウィークポイントと意識の変化

 

 主にボランチとしてゲームを作れる選手です。そう、今の代表に一番足りないピースです。今のA代表の守備的な中盤の構成には未来を感じない。それが率直な気持ちです。少し大人しい性格なのが、ハリル監督にも指摘されましたが、リオ五輪以降、フロンターレのゲームでも大きな声を出す場面が増え、気持ちを出す場面も見られるようになりました。これは世界の舞台で感じたものが、彼の意識を変えさせたのでしょう。ただ、どんな時も冷静に、淡々とボールを捌いていくのが彼の良さでもあるので、そこは貫いてほしいところではあります。

また、守備が出来ない、そんなイメージがあるかもしれませんが、そんなことはありません。ボランチとして攻撃の目を摘んだり、危険なところを察知して戻るなど、守備面でも向上がみられます。

 

 

彼の魅力

  彼の最大の魅力は、ピッチ全体を見渡せる広い視野と、それに応じた状況判断の速さ、ゲーム全体を見通せし、流れを読む力、そして、何より技術の高さだと思います。さらに、良いミドルシュートも持っています。

 

基本技術の高さ

 個人的に技術は、フロンターレで、そして、同年代で一番の選手だと思います。日本全体でもトップクラスの技術を持っていると思います。何より、止めて蹴る、この基本の技術は一級品だと思います。そこにメンタル的な成長が追いついてくれば、遠藤保仁選手以上に代表に欠かせない選手になる、そんな期待をせずにはいられません。

 

 

 

忘れられない1試合

  忘れもしない、W杯のアジア最終予選の初戦、僚太がスタメンで起用されたあのゲームです。ホームでUAEに1-2で敗れ、その二つの失点に絡んでしまったために、その2つ以外のプレーは全く目を向けられることなく戦犯扱いを受けました。

確かに1失点目のフリーキックを与えたプレーの前のパスミスはありましたが、吉田選手の不必要なファールの方が問題だったと思いますし、2失点目のPKについては、確かにファールを与えてしまったのはいただけませんが、その前に自陣でポカをしてボールを奪われた長谷部選手の責任もあるはずで、もちろん、彼に非はあるものの、彼だけが批判の的になっていたのは当時も納得がいきません。

 

見向きもされなかったプレー

 この2つのプレー以外に目を向けてみたいと思います。初キャップでの大舞台でしたが、緊張して硬くなることもなく、冷静にボールを捌きながら、縦パスを狙っていました。正直、彼のようなパスの出してにしてみれば、合流して日の浅い中で、前線の選手の動きに合わせてパスを出すのは、至難の業ですが、彼はよくやったと思います。これらのプレーは2つのプレーで見向きもされなかったのです。

 

その後、吉田選手が自分のミスを棚に上げ、僚太はパススピードが遅いなどと批判をしていましたが、代表の退屈なサッカーよりもフロンターレの方がパススピードは速いですし、受け手に止められるレベルを見極めて僚太は出していたのではないかと感じました。もちろん、ゲームの状況に応じて、パススピードが変わってくることが前提ですが。

 

 

遠ざかったA代表の舞台

 あのゲーム以来、怪我の影響もありましたが、一度も招集されず、今日に至ります。あの1試合で彼の能力に見切りをつけたのだとしたら、とても残念なことです。初キャップが最終予選の初戦であったこと、いろいろと言いたいことはありますが、いつかこれが笑い話になるくらいの選手になって行ってくれることを望みます。

 

 

再び蒼いユニフォームを、そしてロシアのピッチへ

  A代表の中盤の序列に割って入っていって欲しい、いや、入っていくべき選手だと思います。もちろん、簡単なことではないというのは理解していますが、ロシアのピッチに立てるだけのポテンシャルを彼は持っています。現時点で代表のボランチに当確の選手は一人もいないと思います。あと1年でロシアW杯、まだ出場権は獲得できていませんが、ロシアのピッチでは、彼に日本のサッカーの舵を切ってもらいたい。


フロンターレの僚太から、日本の大島僚太へ

  フロンターレでは、もはや、欠かせない選手となった。次は、日本代表チームの中でその立ち位置を築きたいところ。リオ経由ロシア行き、その切符を手に入れられるか、飛び乗れるかは彼次第だろう。フロンターレで安定したパフォーマンスで、フロンターレを優勝に導くことが、A代表に繋がることだろう。

 

ポテンシャルは申し分ない、もう一つ、二つ上のレベルに行くために、殻を破って欲しい。日本サッカーの未来のために、そして、何より彼自身のために。

 

  

 

 

 

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